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短歌工房
高原に雪
夢を見る獏の人生なんてもうとうに終わってしまったんだねきっと
結局のところ他人の生であり夢喰う獏とは関係がない
山村を漁村を時代は呑みこんで何事もないかのような風雪
私たちの田舎の家もいつか消えただ生い茂る藪となるべし
山村では人は住めない 過疎の村今年度幾つ消失するか

私をうちのめしているものが何なのかもちろん私は知っております
脱力し発熱したり寝込んだり 雪も降らない東京にいて
「敗北の太鼓」が鳴って迎えに来る遠い未来が挿入される
熱の出る前兆、人それぞれに違い 何か酸っぱい心臓の痛み
このようにスタートしている新年は芹の芳香、すずしろの白

寒気がして身体が痛いその上に怪我までしている 心気を痛む
寒気がして動悸している耳下腺かリンパ腺かも腫れているらし
顧客より大事な売買部門ゆえシステム補完吝かならず
誤発注基金も創設されるという 気安く間違い気安く補填し
今回は大和証券SMBC 膨れ上がった出来高の陰に

誤発注、日常茶飯事にてあれば 損失5億円もはした金のよう
温かい雨降るという東京の液晶画面を吹く磁気嵐
その海の浅瀬でそよぐ海苔、若布 しばらくぶりにお台場に雨
ノリヒビに網掛けられて海苔の芽は海の浅瀬で育つというが
私が海苔であったら海苔巻きにされるのは多分いやであろうな

あるいは死もまた一つの生であり 生の欠片であるやもしれず
歌うことよりも不得意、生きること 生きてそれから死んでゆくこと
白い空、白い心をもてあます 白雪冴えて涼しかるらむ
そう言って死んだ作家がいましたが 雪の季節の三鷹を歩く
無理でした 生きる力に欠けていて生まれて来たのは間違いでした

ぎりぎりと最終局面が迫り しんしんとなを降り積もる雪
楯無鎧、風林火山の旗、南蛮具足の二匹の蜻蛉
人は城、人は石垣とは言えど黄金費えて武田氏滅ぶ
国宝も分散されてそれぞれの神社にありて眠る四百年
「城崩し」なる異名もつ築城のプロでもあって金山奉行

人口に比べて常に多すぎる寺の理由か甲州金山
金山と温泉の湧く道筋に寺社仏閣の堂宇の数多
黄金を掘っていたその鉱山に沿って流れていた黄金沢
冬なれば桃も葡萄の木も眠り枯れ草色の高原に雪
眼下には桃源境が広がって葡萄の丘がそれに続いて
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