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短歌工房
冬の地下室
当然のように季節はめぐるのに 桜大樹は伐り倒されて
wbn Ra m pt太陽神ラーが昇って天空へ ヒエログラフの鮮やかな鳥 
白漆喰、千本格子、虫篭窓 光があれば影も生まれる
憂鬱になるきっかけはどこにでも ふっと嫌いな名前を見たり
野火止の土手に桜が咲いていて鶯の初鳴きも聴く三月半ば

母の樹の樹皮から生まれ育つ苗 千年の時湛えブナの樹
古書店に「氷の宮殿」の原稿が流れていると村上春樹
どうしようもなく気分が悪いこんな日はどうすればいい 低気圧のせい?
新田次郎、藤原てい氏のご子息と伺いましたが不思議な言辞
精神のヤコブ病かもしれないね藤原正彦氏の説く日本の伝統

いいですとまた断っている声が聞こえて今日の春日は暮れぬ
押し倒し蹴倒し前へ前へ進む集団があり身を引く自転車
或いはそのひしゃげたブーツの中にでも 小人を隠した森の中にも
しかしその世界がどこにあるかしら向日葵畑の向日葵の種
本当は世界を一つ創造し世界を一つ葬ることだ

墓地近き蜜柑畑やオリーブの畑にも降る春日照り雨
耕して天に至るという村の蜜柑畑にも雨降りやまず
雨降っていますね雨が花びらがどこかでひらきはじめていますね
花びらを散らして春の疾風吹き九道の辻を巻くつむじ風
花びらは去年の花を漬けたもの塩漬け桜の花びらである

縞々のPさんちの猫がいて桜の花を食べたいという
おそらくは世界は背中で裂けている 一筋の血が流れ始める
フィジー諸島、イロイロ大統領を選ぶ3月8日ネットニュースに
憂鬱がそこまで来ていて立ち止まり窺っている黄昏の垣根
疲れ疲れ疲れ疲れて足跡も残さず去って夢の負い紐

半分は崩れたままに身をさらす 西の館の分れと呼ばれ
樫の木の樽の中にはの葡萄酒ねむる冬の地下室
みなすべて普通のことと思いたい 変わらぬことも変わったことも
結局のところ財力なのであり高きところにハイデルベルク
渦巻いているのは汚れ塵芥 春の川面に泡立つ濁り

何がこう悲しいのかもわからないだけど悲しい時があるよね
それらの全てが夢であったと解ったのはずっと後 醒めてからしばらく後の
それがリアルであるために幾つの山川抜けて春来ぬ桃色の
川霧の中に白鷺立っている 三月五日、雛の日も過ぎ
花歌会、冬には冬の花が咲き春には春の花が咲くこと
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