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短歌工房
絵巻の中に
私の今一番の友だちは小曽根真のピアノ きっとね
音楽と時間と怠惰 それだけですでに半分癒されている
私には一人の時間があるけれどもし無かったら・・・恐怖ではある
私に音があったら音を書き色があったら色を描くのに
歌などというもおこがましい徒然の日記に過ぎない気の葉言の葉

半分は私の心も病んでいて そのため書いている歌かもしれない
恋に狂い花に狂っているような 二人椀久、保名のような
木陰から木陰へ移動してゆけば蜜蜂が来て薔薇に触って
えごの木はちしゃのき、野茉莉、Japanese snow bellとも呼ばれサポニンを含み有毒という
誘拐を怖れることもないらしき 唯懼れつつ見ているばかり

第二楽章弦の音から始まってピアノへ 祈りのように移りゆく過程
『題名のない音楽会』で聴いたのはフジコさんの弾く繊細な《皇帝》
とても長い歳月が流れ 音を視る力を失ってゆく歳月が流れ
えごの花また咲く季節 木の枝に地に水面に二度三度咲く
雨ののち黄色く咲いて棕櫚の花 むっくり起き出した亜熱帯

雨の日の川の岸辺にエゴの花 稚魚も成魚も消えた水辺に
雨の中うすむらさきのシャガの花 白山藤の樹の下に咲く
疎水には風も流れて飛び石の庭につづいてゆく小径あり
錦鯉たくさんいたが今はいない雪解け水が流れていた町
生成の秘密、偏見あると知る 幾千年の時が流れる

雑草の伸び放題の逞しく 地を這うものは滅びを知らず
清浄無垢 私たちにはそれがない 絵巻の中に雪月花あり
この花は知ってるだろうか私たち人間がどんなに沢山人を殺したか
何をするでもなくて日が暮れて ぼんやり浮かぶ白い満月
雨雲の動きをヤフーで確かめる 伊豆上空を通過している

遅生まれ低気圧ゆえ迷走し力弱くして洋上に去る
五月闇 雲が覆って月もなく花の明りを見ることもなく
五月半ば薄曇る空暮れかかり 花の明りも木の下に消え
牛、豚、鶏、鳥獣の命を喰べて地球を荒らして
例えばヒロシマ・ナガサキ、例えばアウシュヴィッツ、数限りなく

どれほどの人を殺してきたのだろう21世紀までに人類
橡の木の花は似ているルピナスに 樹の中に灯る白い蝋燭
悲しいくらい明るい陽が落ちて海はまもなく金色となる
アレクセイと命名された犬でさえ 狩の時間も眠ってしまう
それぞれの時間の中で生きてゆく 午睡の時間過ぎて翳る陽
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